「星を継ぐもの」

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 「星を継ぐもの」を読み終わった。スケールはSFだが、内容は推理小説っぽかった。ジャンルとしてはハードSFに入るのかもしれないが、高校ぐらいまでの科学全般の知識で十分対応可能な科学知識で読めるなかなか無い一冊だと思った。SFが大嫌いと言う人でなければ、是非ともお勧めしたい一冊である。
 内容はアマゾンのページのものがわかりやすいと思う。私が購入した本の帯には「小野不由美推薦! SFにして本格ミステリ。謎は大きいほど面白いに決まっている。」と書かれていた。確かにそうかもしれない。私にはどちらでもいいんだけど。
 私が面白かったのは、科学者達が意見を対立させるシーンが何度も出てきたところである。ここら辺をもっと書き込むために、学者を沢山出して学派を作ったりして個性を持たせるのも面白いかもと思った。今まで反対派だった学者たちが、ある証拠が発見され理論に整合性がでた途端に、賛成派になってしまったり、なんてシーンが個性豊かに描かれていたらと思う。ただしそういう方向で作品を書こうとしたら、それこそ膨大な知識が必要になるので、難しいと思うんだけど。
 一点だけ、どうしても納得いかない事があった。言語解析と言語学が作品のかなで軽く扱われているのである。生物学的進化や物理学的な計算というのは確かに科学の王道なのかもしれないが、言語によっても検証や実証が可能なことはあると思う。実際に言語に関する学者や解析チームも多少登場してくるのだが、軽い。補足でしかない。そしてエンディングのシーンで私は最も重要な言語に関する見落としがあるようで、いまいちすっきりしなかった。
 不満はあるが、それを上回るほど、とても面白く読めたと思う。是非お勧めしたい。

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