「精神寄生体」

 「精神寄生体」を読み終わった。面白かったと思う。ただ、もっと若い時に読みたかった。10代で読むのが最適だったと、自分の人生を振り返りながら思う。まあ、どうでもいいことなんだけど。人の指向性、残虐性とかそういった人間のどうしようもない内面に関して、「銃夢」を思い出させた。「銃夢」では「業(カルマ)」と説明していたが、「精神寄生体」は「精神に寄生する生物」として定義しているんだとおもう。
 私はコリン ウィルソン著の作品をはじめて読んだのだが、どの作品も同じような作風なのだろうか。
 読みにくいと感じたのは文章中で時間の隔たりを簡単な説明で済ませている点である。何事も無かったかのように半年が過ぎてしまったり、といったことが、この作品の中で頻繁に起こる。冒頭で説明があるが、論文の引用の体裁をしているからなのかもしれないが、そういった意味で、小説よりも論文にずいぶん近い内容だと思う。
 この本はアマゾンでお勧めの中に入っていたので購入したのだが、お勧めに入っていた理由が、クトゥルー神話系だったからだと思われる。しかし、この作品はあまりクトゥルー神話と関係ない。というかまったく関係ないと言ってもいいと思う。そういった期待で作品を読まないほうがいいと思うが、クトゥルー神話が好きな人にはお勧めできる作品だ。

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