「刻謎宮」

 「刻謎宮」の最後の巻を読み終わった。面白かった。結局タイムパラドックスの根本的な解決に関しては何の言及もされなかったけど。更に言うなら爽やかだけど間抜けなエンディングだったけど。と思ったら「刻謎宮2」という続編が出てるんですかね。なんだか良くわからないですが。
 全編を通しての内容を紹介すると、宇宙人が死んだ人間を復活させて、歴史を操作する輩を退治するというシステムを作り上げており、そこのメンバーに選ばれた主人公が歴史を渡りながら一人の男を追う、と言う話です。とりあえず行くところは古代ギリシャと古代中国で、神話の世界です。
 解説には「駄洒落」と書かれていましたけど、まあそうなのかもしれません。
 高橋克彦という作家はホラーかミステリーと言う感じで認識していたのですが、これはSFっぽいです。ただ、SF風味のミステリーと思って読まないと、随分がっかりすると思います。もう少しSFの色彩を強く打ち出してくれれば面白いものになったのに、とは思いますが、この作品でSFを強く出すとタイムパラドックスを解体しないといけないので、なかなか辛いのかもしれません。
 というわけで、ほどほどにお勧めです。


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