読書、感想、SF小説:「4000億の星の群れ」

 「4000億の星の群れ」を読んだ。F・K・ディック記念賞を受賞した作品だそうだ。表紙が目を引いたのとタイトルが何となく良かったので読むに至った作品だが、表紙やタイトルとは関係なく面白かった。表紙の女性はヒロインだと思われるし、タイトルも作品の中で語られる主題にそったモノではあるのだが、やはりどうもちぐはぐな気がしてならない。この作品の表紙やタイトルに惹かれた人は要注意だとおもう。
 ストーリーは、主人公が、かつて文明を持って栄えていた種族が暮らしていたであろう星に調査のために降り立つところからはじまる。主人公が降り立ったその星には宇宙海軍と科学者が研究のための拠点を築いて調査が少しずつ進んでいた。主人公はテレパシストで文明を解明するための手助けの為に派遣されたのだった。
 人類は超光速移動技術を確立し、宇宙の方々へ出向いていた。その出向いた先の一つで、謎の文明に攻撃を受け苦戦を強いられていた。宇宙軍はいきなり攻撃してきた謎の文明とこの星の文明を結びつけ、手がかりと考えたのだった。
 主人公はすぐに帰れる仕事と思っていたのだが、そう簡単には戻れない事に気がつく。主人公の思惑と外れたところで、少しずつ事態が進行していた。
 基本は冒険モノです。主人公がサバイバルをしたり、戦闘をしたりしながら困難を乗り越えていきます。星の生態系もSF的に結構過酷で良かったのではないかと思ってます。
 分類としてはハードSFには入ると思うのですが、科学的な重苦しい説明などは分量的に少なく感じました。それよりも結果論的に、主人公が体調を壊したりといったところで説明の無い事を補っているようでした。
 冒険モノとしてはオススメできる良い作品だと思います。

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