涼宮ハルヒの消失、完了

 「涼宮ハルヒの消失(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4044292043/maidsanjp-22/ref%3Dnosim/249-5556711-6391546)」を読み終わった。とりあえず、今まで読んだ中で一番よい作品だと思った。久しぶりに睡眠を忘れて読みふけってしまったので、そのままブログに書いてしまうことにする。
 涼宮ハルヒのシリーズはあまりSFっぽくない。というかぜんぜんSFっぽくない。未来人とか宇宙人とか超能力者とか果ては喋る猫まで出てきているのに。理由は簡単で、異常なことはみんなハルヒの能力だったり、未来人や宇宙人や超能力者の説明不能な能力だからだ。
 ところが、この「~消失」はなんとなくSFテイストを醸し出している。なおかつミステリーの要素もある(王道過ぎて先が見え見えだが)。内容がミステリーなだけに、ネタばれができないのが悔やまれる。とにかく先がわかっていても読みたくなるだけの内容だ。
 いくつか惜しい点がある。「~消失」より前の作品までの間で引きまくった複線をこれでもかと言うほど使っているので、この作品を堪能するためには今までの作品を読まなければいけないということだ。「~消失」だけを薦める事ができないのが本当に惜しい。
 主人公やその周辺のキャラクタの感情の説明が、それで良いのか?と思えるところがある。例えば、長門がキョンに対して選択肢を残した理由、とか。(他の巻でも、ハルヒに世界を変える能力があるのに、現在の世界が本人にとって変化していないことを「彼女の常識が」とか「人間の自己矛盾」とか説明しているけど、どうなのよそれは)。見事に恋愛に向かわないようにこじつけているとしか。
 朝倉が復活していることが、この作品のインパクトのある出だしなのだが、実は朝倉って今までもあまり出番が無かったキャラクターなので、もっと充実した描写や、複線や引張りが欲しかった。ほんとにキーキャラクターですよ。結局こんな扱いですか。本当にもったいない。
 まだまだあるのだが、これ以上は瑣末な部分になってしまうので、とりあえず差し控える。上記の惜しい部分は、まあ、ライトノベルだからと目をつぶってもいいかなと思える部分なので、是非目をつぶって読んでいただけたらと思う。


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