「月下の一群」と「コクトー詩集」

 「月下の一群―現代日本の翻訳」はお勧めである、と書こうと思って調べたら絶版らしい。ユーズドでしか手に入らないうえに、値段が上がっている。まあ好い本で絶版ならそういうことになるんだろうなぁと明に納得した。
 この本はコクトーの有名な「私の耳は貝の殻」という一文を翻訳した堀口大学という人が翻訳した詩集です。堀口大学氏は日本語の感覚が素晴らしく、詩を翻訳と感じさせない完成度で翻訳し続けた人物です。
 上記のコクトーの詩が掲載されている「コクトー詩集」はいまだ出版されています。この本の初版は半世紀以上前で何度か改定されていますが、内容的には大きく差はなかったと思います。
 もしも気軽に堀口大学氏の日本語に触れたいのでしたらこちらがお勧めです。


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“「月下の一群」と「コクトー詩集」” への1件のコメント

  1. 詩集の感想のアバター

    新編宮沢賢治詩集

     賢治の詩初めて読んだのは高校教科書の「永訣の朝」でした。かなしさの中にも何か透明なうつくしいものがありました。この詩によって私は初めて、宇宙、命、愛 といった何か根源的なものを感じたような気がします。初めてこころの深いところにつながる書に出会ったと思います。以後、そのような本にまた出会うことがあ

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