読書、本、感想:「円環少女 (3) 煉獄の虚神(下)」

 やっと「円環少女 (3) 煉獄の虚神(下)」を読み終わった。購入が2007年02月04日(http://shonenalice.seesaa.net/article/32832901.html)なので、一ヶ月のツン読ということになる。ちなみに同時に購入した小説のうち、他の3つは未だにツン読です。頑張らねば。
 この小説は「円環少女(サークリットガール)(http://shonenalice.seesaa.net/article/29385511.html)」、「円環少女(2)煉獄の虚神(上)(http://shonenalice.seesaa.net/article/31933927.html)」の続編で、特に2巻から始まった話の後編となっています。
 とりあえず上巻で広げた大風呂敷はうまい具合に結末に至りました。が、途中経過から「何でもありの(悪く言えばご都合主義の)世界観なんだな」という感想を強く持ちました。ストーリーが王道(悪く言えばワンパターン)なだけに、納得しにくいというか理解しがたい世界観が地味にマイナス方向へ影響を与えました。結局のところ魔法使いのキャラクター達が何故負けたのか、何故勝ったのか、その理由があまりにも分からなすぎ。私の理解するこの小説の世界設定からすると、もっと楽な勝ち方があるし、もっと絶妙な方法もある(潜水艦とかスカッドミサイルとか)。ネタバレになるのでこれ以上は書かないけど。
 それと、人が沢山死にすぎなのが、何とも言いがたいものを感じました。地獄を強調したかったのかもしれません。ただただ、ゲームの駒が倒れるように死んでいく名もないキャラクター達が不憫でした。
 と、ここまで書いておいてなんなんですけど、結構面白かったです。いやかなりいけてると思います。ラストに向かうストーリー展開は一気に読んでしまいました。一世代前の翻訳小説とはまた違った抽象的難解さが苦痛でない方、もしくはその苦痛が好きなマゾな方には是非お薦めです。
 ストーリーは相似大系高位魔術師「神に近きもの」グレンと「公館」や「協会」が様々な思惑の元にぶつかり合う。主人公は自分の身の回りの魔術師たちの言葉に翻弄されながらも、雄々しく生きていくのであった。
 「神に近きもの」の最終目標が本人の口より告げられる。決戦に選ばれた地は。そしてそこにたどり着くことができるメンバーは。
 というような感じですので、是非どうぞ。


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