「黒い手帖 (中公文庫)」を読んだ。これは、推理小説を書いたり読んだりする人に向けた推理小説の舞台裏を見せる本だった。松本清張と言えば「社会派推理小説」の創始者だそうだ。実は「松本清張」という名前は知っていたが私は作品を一冊も読んだ事が無い。映画化されたりした作品も見たことがない
。作者が自分の創作ノートを公開するという随筆なので、当然、作者の代表作品に関する事が出てきたりするのだが、一冊も読んでいないがわかりにくいという事は無かった。
この本の内容の大きな部分を占める、作者の創作ノートは人によっては為になるのではないかと思う。作者の松本清張という人がどんな小説を書いたのか知らないので、直結しない私にとっては、価値は低いものだと思う。
他にも、推理小説が文学になり得るかという話題には、随分と力が入っていた。時代の流れなのかもしれない。その小説が文学であるかどうかは、とても重要なのだと思う。
以前紹介した「推理小説作法(http://shonenalice.seesaa.net/article/31848623.html)」「推理小説入門(http://shonenalice.seesaa.net/article/54777430.html)」と一部の文章が共有されていたりするが、「黒い手帳」も通して読むと相当参考になる一冊です。
感想、推理小説、随筆:「黒い手帳」
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